旅のグルメ#19|unis|ハレの日の劇場型シェフズテーブル

SINGLEMAN’S HOTEL LIFEへようこそ。 ホテルを起点に世界を旅し、その土地で出会った景色や建築、食や文化──そんな旅の破片を綴っている。

今回は、東京の虎ノ門にあるフレンチ「unis(ユニ)」をお届けする。「ハレの日」のためのレストラン、というユニークなコンセプトで、自分やパートナーの誕生日に何度かお伺いしている大切な場所だ。そのコンセプトの通り、店に入った瞬間から特別な体験を予感させる。

それでは、行ってきます。

目次

旅の情景

到着するとウェイティングルームへ。

アペリティフで劇場の開演を待つ。

幕が上がり祝宴が始まる。

特別な日にグラスを傾けて。

調理前の食材のプレゼンテーションも楽しい。

生産者の顔が思い浮かぶようだ。

焼きたてのブリオッシュがお気に入り。

あつあつのまま頬張ると見た目に反して軽い仕上がりに驚く。

外はさくさく、中はふわふわでじゅわっとバターの風味が広がる。

スペシャリテのブーケサラダ。

甘味・塩味・苦味・酸味・旨味が幾重にも重なる。

それは、まるでこれまでの人生のよう。

隠れた名物は〆のトマトのおじや

ここまでの複雑な構成からシンプルな味わいへ。

お腹いっぱいでもいつも大盛り。

ミニャルディーズで幕は下ろされる。

また来年も。

Season – Autumn, 2025

テーブルの記憶

”劇場型”、そんな言葉がぴったりだ。幕が上がると、そこには真っ白な円形の舞台。それを観客が取り囲むように着席すると、シェフのあいさつで一斉にスタートする。その澱みのないプレゼンテーションはまるで役者のようだ。照明や音による演出も相まって、そこは限られたゲストのためだけの秘密の劇場のよう。

そんな風に世界観がしっかり作られているので、正直人は選ぶだろう。ライゾマが手掛けたというプロジェクションマッピング的な演出も、個人的には不要だ。だって、料理だけで十分成立するのだから(とはいえ、これはシェフの意向ではないのかも・・)。いずれにせよ、空間の作りが贅沢で座席数も絞っているので、その分価格に跳ね返ってきてしまう。やはりここは、特別な日に行くべき場所なのだ。

もちろん肝心の料理は抜群に美味しいから、リピートしたくなる。日本各地の生産者を実際に訪れて選んでいるという食材ひとつひとつにこだわりを感じられ、この日も、いすみの栄螺、淡路島の真鯛、函館の牡丹海老、浜名湖の鰻、五島の九絵、十勝の牛など、日本中から仕入れた食材が登場した。それを惜しげもなく使いシェフの技術・発想で特別な一皿に仕立てる。ブーケサラダと合わせた鰻、剣先烏賊を使った“unis蕎麦”がこの日のお気に入り。専属のパティシエが造るデセールもスピンアウトできそうな出来栄えで最後までダレることなく至福の時間が続く。

なお、私が最後に訪れたのは、創業時からヘッドシェフを務められていた薬師神シェフがいらっしゃったタイミングだ。その後、お店は一時休業に入り、その後、スーシェフだった倉永シェフをヘッドシェフとして再スタートしている。薬師神シェフのファンだったということもあり、お店を離れられてからは伺えていないのだが、また機会があれば伺ってみたい。そして薬師寺シェフは新たにbrunという店をオープンする(2026年9月現在は本オープンまでの期間限定ポップアップとして営業しているようだ)ので、こちらもぜひ訪れたい。

あわせて訪れたいホテル

美味しいものをたくさん食べたり、飲んだりした後、帰るのが億劫になってしまう。願わくば、そのままベッドにダイブしたい。そんなときはunisのすぐ近くにあるアンダーズ東京がいい。

あわせて読みたい
日本のホテル滞在レビュー#16|アンダーズ東京|虎ノ門に浮遊する和の居 和紙、木、石──馴染みある素材が、違う表情を見せる。日本らしさを語るのではなく、その感覚だけをすくい取る。

予約ガイド

OMAKASEから予約が可能だ。なお、ハレの日のためのレストランをコンセプトにしているため、予約ルールも特徴的。前は比較的自由に取れたようなのだが、そうするとお祝いでない予約で埋まってしまい、本来お祝いで利用したいゲストが予約できなくなってしまったようで、このようなルールを設けざるを得なかった経緯があるようだ。


レストラン基本情報

項目 詳細
レストラン名 unis(ユニ)
ジャンル フレンチ、イノベーティブ
予算 50,000~60,000円/人
営業日 火~金:ディナー 18:00~20:30、土:ランチ 12:00~14:30、ディナー 17:00~19:30(日・月定休)
所在地 東京都港区虎ノ門1-23-3 虎ノ門ヒルズガーデンハウス1F Social Kitchen TORANOMON内

終わりに

unis、いかがだっただろうか?特別な日に、ドレスアップして行く。そんな日がたまにあるのも良い。ごちそうさまでした。

この記録があなたの旅の参考になれば嬉しい。


さて、次回は2本立てでお送りする。一つはJWマリオット東京のジャパニーズレストラン「華香」、もう一つはフェアモント東京のラウンジ「ビュメール」だ。いずれも東京で2025年に開業したばかりのホテルのレストランだ。

お届けは2026年9月26日予定だ。もし、この旅を気に入っていただけたなら、読者登録して、新しい旅の破片もそっと受け取っていただけると嬉しい。

では、また旅のどこかで。

新しい旅の破片を、そっとお届けします。

  • URLをコピーしました!
目次