SINGLEMAN’S HOTEL LIFEへようこそ。 ホテルを起点に世界を旅し、その土地で出会った景色や建築、食や文化──そんな旅の破片を綴っている。
今回は、東京にあるダイニング「白寧」をお届けする。ミシュラン1つ星を獲得している若き林大シェフによるカウンターフレンチだ。開業時から気になっていたが、少し早めのクリスマスディナーとして予約した。
それでは、行ってきます。
旅の情景

地下に潜るとそこは秘密基地のよう。
空間の美しさというのも大切な要素。


クリアなコンソメスープでスタート。冷えた身体に沁みる。
合わせるのは、あん肝クルトンwithキャビア。


せっかくなのでペアリングで。
根セロリのソルベは器も含めため息の出る美しさ。


本マグロとタプナード。香味野菜がくせになる味わい。
さまざまな冬野菜をさまざまな調理法で。食感が愉しい。

利休栗 白トリュフ 白レバー
トリュフの豊かな香りが鼻に抜ける。


香箱蟹のカッペリーニ。小さな香箱蟹を余すことなく使用した一皿。
白子のムニエルと春菊。繊細なお皿が多い中、クリーミーで濃厚な味わい。



鰻 花良治みかん 蕎麦
くるっと巻いてかぶりつく。


キンキ ぽろ葱。皮目は香ばしく、身はしっとり。
蝦夷鹿と熟成させたメークイン。ヒレとロースの饗宴。
ところで、シェフが白のキャンバスに描く色彩がとてもいい。


カマスと白菜の炊き込みご飯。
完全に和食の世界。



最後は緻密な層が芸術的なミルクレープで。
Season – Winter, 2025
テーブルの記憶
白寧は今や日本で最も多くの星付きレストランを持っているであろうオーナー林亮治氏が手掛けるフレンチ(なお、白寧の林シェフとは血縁関係はないそうだ)で、ここも1つ星を獲得している。
場所は西麻布のNOT A HOTEL HIROOの地下にある。内装を手掛けたのは、NOT A HOTEL HIROOと同じくwanderwallの片山氏。真っ白ではないクリーム色を基調に曲線で構成されたミニマルな空間は、美しく、どこか寛いだ雰囲気。カウンターのみ8席の小さなダイニングなので、親しい間柄の方と行くのがベスト(会食等には向かないと思う)。
フレンチの中に、和のエッセンスもあり、繊細な味わい。どれも美味しいが、強烈に印象に残ったのは鰻。蕎麦粉のクレープで鰻を包んで手で食べるスタイル。一口頬張ると、鰻の脂がじゅわっと広がりとんでもなく旨い。これだけを食べに行く価値がある。おかわりしたい。
白寧は「純粋な気持ちで丁寧に料理と向き合う」というような意味が込められているらしいのだが、その名前の通りの料理だ。端正で清廉。しかし、堅苦しさはなく、呼吸ができる余白がある。カウンターから見るシェフの所作のひとつひとつも美しく、清々しく、気持ちが良い。応援したい、と思わせるのもシェフの魅力である。
予約ガイド
予約はOMAKASEから可能だ。
レストラン基本情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| レストラン名 | 白寧(はくねい) |
| ジャンル | フレンチ、イノベーティブ |
| 予算 | 40,000~50,000円/人 |
| 営業日 | ディナー:17時30分~、20時30分~(月~土、日曜定休) |
| 所在地 |
東京都港区西麻布4-9-11 |
終わりに
白寧、いかがだっただろうか?空間も含めとても好みだったのでまた伺いたいと思う。ごちそうさまでした。
この記録があなたの旅の参考になれば嬉しい。

さて、次回は佐賀にある宿「御宿 富久千代」だ。日本酒「鍋島」のオーベルジュだ。
お届けは2026年10月17日予定だ。もし、この旅を気に入っていただけたなら、読者登録して、新しい旅の破片もそっと受け取っていただけると嬉しい。
では、また旅のどこかで。
