【世界のホテル滞在レビュー#6】ルヌガンガ in スリランカ🌟🌟🌟🌟🌟

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スリランカ
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聖なる島のサンクチュアリ。自然と涙がこぼれる。

スリランカのダンブッラにあるホテル「ルヌガンガ」の滞在レビューをお届けする。

ここはジェフリー・バワの別荘だった場所だ。

バワによって長い年月をかけて作りあげられてきたルヌガンガはまさにバワ未完の理想郷。

なお、今回は宿泊はしておらず、訪問のみとなっている。

それでは、行ってきます。


シングルマンシュラン:🌟🌟🌟🌟🌟


総評

再訪の可能性

行く、絶対に。断言する。

今回宿泊できなかったことを激しく公開したので、

次回はルヌガンガに行くためだけに再びスリランカに行く。

その際は、ヘリタンスカンダラマナンバー11をセットにして、それぞれ連泊したい(妄想)

こんな方にオススメしたい

👉バワの集大成を味わいたい方

👉圧倒的なランドスケープを求めている方

👉ただただその美しさに涙したい

滞在Tips

部屋ごとにコンセプトや展望が全く異なるので、よく吟味しよう。

なお、日本人に一番人気なのは一面ガラス張りのグラスハウスだが、ルヌガンガの入り口付近にあることや、見学ツアーのスタート地点になっていることから、意外と日中は人通り(ホテルスタッフや見学ツアー客)が多く丸見えになってしまう。

もちろんカーテンはあるが、カーテンをするとグラスハウスの良さが半減してしまうので、気になる方は他の部屋がオススメ。

そうはいってもやはり、グラスルームはかっこいいよな。。(うっとり)

連泊ができるのであれば、違う部屋に泊まるのもあり。

詳細は、ギャラリー参照。


ホテルストーリー

ルヌガンガは、1948年にバワがベントタ近郊にあった放置された古いゴム農園の土地を購入したことからスタートする。

バワは、もともとこの土地を週末の別荘として利用する計画だったが、建築家としてのキャリアを歩み始めた後、バワの実験的なデザインの場となった。

つまり、この場所はバワが建築家になる前からバワが所有していたもので、バワが建築家を志すきっかけになったとも言える。。

なお、ルヌガンガとは「塩の川」を意味する。

これはルヌガンガは湖に突き出た岬にあるが、この湖が海に近く汽水域であることに由来する。

バワは購入してから長い年月をかけルヌガンガを造っていく。

ルヌガンガの庭園デザインは、数十年にわたり少しずつ変更や改良が加えられた。

時にルヌガンガからの景観が損なわれないように湖の向かいにある島を購入したりもしている。

バワは亡くなる2003年でも完成したものと考えず、生涯を通じて手を加え続けた。

それゆえ、バワの未完の理想郷とも呼ばれる。

そしてバワの死後、バワ財団によって一般公開、一部をホテルとして運営が開始された。


ホテル基本情報

  • ホテル名: Lunuganga Estate / ルヌガンガ
  • 訪問時期: Summer, 2024
  • 所在地: 国名:スリランカ、都市:ベントータ
  • 滞在部屋タイプ: -
  • 参考宿泊料金: 70,000円~
  • 公式HP

評価詳細(各5点満点)

コストパフォーマンス:4点

価格だけをみれば決して安くはないが、あの広大なランドスケープを思えばむしろリーズナブルだろう。

それだけに今は所有者はバワ財団だが、万が一ホテル会社に買収されたらものすごい価格になりそうな予感。

なお、2020年にルヌガンガの運営自体は、バワ財団からスリランカでブティックホテルを展開するteardrop hotelsに引き継がれている。

アクセス:2.5点

コロンボから最寄りのアルツガマ駅まで電車で2時間程度。

さらにそこからuberやスリーウィラー等で15分ほどかかる。

かなり奥まった場所にあり、ホテルの看板等もないのでアクセスは正直不便だ。

ちなみに私は比較的近くにあるヘリタンスアフンガラから直接車で行ったのでそこまで不便さは感じなかった。

バワ建築巡りをしている方にはおすすめルートだ。

ソロフレンドリー:4点

個人的には、ルヌガンガはひとりで来るのがベストだと思っている。

広大な敷地に、ぽつぽつとコテージがあるのみ、さらに部屋にはテレビ等もない。

外界から隔絶された聖域は静寂そのものだ。

だからこそここにいる時間だけは孤独を楽しみたい。

きっとバワもそれを好んだはずだ。

キュイジーヌ:3.5点

今回はランチのカレーセットをいただいた。

スリランカではほぼ毎食カレーを食べていたが、ここのカレーが一番うまかった。

家庭的というよりは洗練された味だ。

それだけに朝食や夕食も期待ができそう。 

クリーンネス&ファシリティー:3.5点

経年によって建物自体は古いと感じる部分が多いし、腐食しているような場所もある。

そのような場所も基本的にはバワオリジナルを残すためそのままの状態だ。

バワは時間による変化もデザインに取り込んでいるので、木が変色していたり、苔がむしている様もむしろ美しいと感じるが、ぴかぴかが好きな人にはここは向かないだろう。

また設備も必要最低限だ。

テレビもないしwifiもない。

日常は忘れよ、というバワのメッセージなのかもしれない。

なお、空調がない部屋もある。バフタブも部屋によってはなくシャワーのみだ。

ホスピタリティ:3点

ナンバー11と同様、高級ホテルとしてのサービスは期待できない。

私が見学に行ったときも、ちょっとしたトラブルがあって、「今日は見学できないかも・・」という状態になった(結局できたのだが)。

とはいえ、働く人はみな親切で、ルヌガンガを愛しているように見える。

思い通りにいかないこともいかないこともあるかもしれないが、「ま、そんなこともあるだろう」とゆったりした気持ちでいたい。

(もしかすると運営がteardrop hotelsに引き継がれた以降は、接客はレベルアップしているかもしれない)

センス&ユニークネス:5点

ルヌガンガは外の世界から隔絶された桃源郷だ。

一歩ルヌガンガに立ち入ると、まるでお寺を訪れた時のような神聖な空気に包まれる。

広大な敷地はほとんどが庭園で、ぽつぽつと建物がある造りだが、どこにいてもバワのこだわりを感じることができる。

それは芝生、池、小径、階段、彫刻、湖、視点など、さまざまな要素が調和するように庭園が設計されているためだ。

建物はその庭園の一部として配置されており、庭園と一体化している。

西洋と東洋、自然と建築、静と動が見事に融合したこの庭園は、スリランカ文化とバワの美意識を象徴する場所であり、唯一無二だ。

ところで、バワが眠るシナモンヒルに立つと、ふっと穏やかな風が丘を吹き抜ける。

その心地よさに気が付くと涙がこぼれる。


ギャラリー

エントランス~ガーデンルーム

ルヌガンガのエントランスの説明
大きな門が出迎える。
ここから中に一歩入るとふっと空気が変わる。
不思議な感覚だ。
ルヌガンガのエントランスの説明
エントランスからしばらく歩くと最初の建物。
バワが駐車場に使っていた場所だ
2階の左側に見切れているのが日本人に人気のグラスルームだ。
ルヌガンガのエントランスの説明
ここ好きすぎる。
経年による変化も考慮してデザインされているのがわかる。
ルヌガンガのエントランスの説明
その奥にはガーデンルーム。
バワが事務所として使用していた場所だ。
ルヌガンガのエントランスの説明
ガーデンルームは宿泊はできないが、
バワらしさが存分に感じられる。
ルヌガンガのエントランスの説明
ガーデンルームにはラブチェアも。
ヘリタンスアフンガラのアイコンにもなっているあの椅子だ。

部屋

ルヌガンガの部屋の特徴はそれぞれ全く異なる。

今回、宿泊はできなかったので、部屋の中の写真は一部公式を引用させていただく。

なお、公式を見ると、No5という名前がついた部屋が3部屋あるが、これは、チームバワのエナ・デ・シルバの自宅をルヌガンガに移築したもので2019年に公開された。

もちろん、バワの設計によるものであるが、移築されたのがバワの死後であることから今回のルヌガンガの紹介からは除いている。

ジェフリー・バワ・スイート / The Geoffrey Bawa Suite

2023年という比較的近年に公開され、宿泊も可能になった部屋だ。

メインハウスにある。

バワが実際に暮らしていた部屋ということもあり、バワファンなら一度は泊まりたい。

ただし、ルームカテゴリー上は最も上位であり、価格も一番高い(150,000円~)。

広さ:56㎡、バスタブあり、プライベートプールあり

ルヌガンガのルームカテゴリーの説明
引用:https://www.teardrop-hotels.com/lunuganga/accommodation/
ルヌガンガのルームカテゴリーの説明
引用:https://www.teardrop-hotels.com/lunuganga/accommodation/
ルヌガンガのルームカテゴリーの説明
ルヌガンガのメインの建物。
バワは主にここで過ごした。

メインハウススタジオ / Main House Studio

バワの客人用の部屋として作られた。

その用途から使い勝手はよさそうだ。

バワスイートと同じくメインハウスにある。

広さ:40㎡、バスタブあり、プライベートベランダあり

ルヌガンガのルームカテゴリーの説明
引用:https://www.teardrop-hotels.com/lunuganga/accommodation/
ルヌガンガのルームカテゴリーの説明
引用:https://www.teardrop-hotels.com/lunuganga/accommodation/

ギャラリースタジオ / Gallery Studio

ギャラリーだったスペースを宿泊スペースにしたもの。

それゆえ使い勝手が悪い部分もあるかもしれないが、ルヌガンガの中では一番広い。

通路になっていない場所にあるためプライベートも確保されている。

広さ:60㎡、バスタブあり、プライベートベランダあり

ルヌガンガのルームカテゴリーの説明
引用:https://www.teardrop-hotels.com/lunuganga/accommodation/
ルヌガンガのルームカテゴリーの説明
引用:https://www.teardrop-hotels.com/lunuganga/accommodation/
ルヌガンガのルームカテゴリーの説明

ゲート・ハウス / Gate House

元々はバワのアシスタントが暮らしていた。

比較的エントランスに近い場所にあり、ガーデンビューになっている。

広さ:40㎡、バスタブあり

ルヌガンガのルームカテゴリーの説明
引用:https://www.teardrop-hotels.com/lunuganga/accommodation/
ルヌガンガのルームカテゴリーの説明

グラスハウス / Glass House

一面ガラスの部屋で日本人人気が高い。

ゲートになっている建物の2階になっているため、それなりに人が通過する。

広さ:30㎡、シャワーのみ

ルヌガンガのルームカテゴリーの説明
引用:https://www.teardrop-hotels.com/lunuganga/accommodation/
ルヌガンガのルームカテゴリーの説明
エントランスの2階がグラスハウス。
一階はもともとバワのドライバーが寝るのに使っていた場所だ。

シナモンヒル 1 / Cinnamon Hill 1

メインバンガローから少し離れたシナモンヒルにある部屋。

シナモンヒル2と内部でつながっている。

インフィニティプールもこの部屋の近く。

広さ:25㎡、シャワーのみ、供用テラスあり

ルヌガンガのルームカテゴリーの説明
引用:https://www.teardrop-hotels.com/lunuganga/accommodation/
ルヌガンガのルームカテゴリーの説明
黄色い壁が印象的。
どことなくジェットウイングライトハウスを想起させる。

シナモンヒル 2 / Cinnamon Hill 2

広さ:30㎡、バスタブあり、供用テラスあり

ルヌガンガのルームカテゴリーの説明
引用:https://www.teardrop-hotels.com/lunuganga/accommodation/
ルヌガンガのルームカテゴリーの説明
シナモンヒルは1&2共用のテラスがある。

メインハウス

バワの寝室(現ジェフリー・バワ・スイート)やゲストルーム(現メインハウススタジオ)、ダイニング、リビング、キッチンがあるバワが主に過ごしていた場所。

バワが蒐集したアート作品やアンティークが並ぶ。

ルヌガンガのメインハウスの説明
バワ・スイートで載せた外観の反対側。
大きな木はバワが愛したプルメリアの木。
ルヌガンガのメインハウスの説明
バワは3食異なる場所で食事を採っていたそう。
ここは夕食を採っていたダイニングルーム。
私の好みにドンピシャで終始るんるんだった。
ルヌガンガのメインハウスの説明
リビング。
チェックインとチェックアウトはここで。
ルヌガンガのメインハウスの説明
ルヌガンガのメインハウスの説明
入口から裏口まで抜けているのがバワらしい
ルヌガンガのメインハウスの説明
エントランスのテラスからはシナモンヒルを望む
バワが朝食を採っていた場所だ

食事

ルヌガンガの食事の説明
スリランカカレーとサンボル。
レッドライスと一緒に。
スリランカで食べたカレーの中で一番洗練されていた。
ルヌガンガの食事の説明
メインハウスのテラスでいただく。
眺めも抜群だ。

シナモンヒル&庭園

ルヌガンガのシナモンヒル&庭園の説明
バワの遺灰が撒かれたシナモンヒル。
大きな樹の下の壺があるあたりにバワが眠っている。
本当に心地の良い場所だ
ルヌガンガのシナモンヒル&庭園の説明
インフィニティプール。
デッドゥワ(Dedduwa)湖を望む。
ルヌガンガのシナモンヒル&庭園の説明
プール側からメインハウスまでのアプローチが本当に美しい。
ルヌガンガのシナモンヒル&庭園の説明
葉っぱのレリーフが施されたテーブル。
バワが昼食を摂っていた場所だ。
ルヌガンガのシナモンヒル&庭園の説明
ラキ・セナナヤケによる壁画。
ジェットウイングライトハウスの螺旋階段の彫刻のモチーフに似ている。

アート&アンティーク、その他

ルヌガンガのアート&アンティークの説明
バワと日本の関わりって聞いたことがなかったのだが、
こんなものを見つけてうれしくなった。
しかしこれは一体なんだ?
ご存知の方がいたら教えてほしい。
ルヌガンガのアート&アンティークの説明
ラキ・セナナヤケの彫刻。
ルヌガンガのアート&アンティークの説明
ルヌガンガのアート&アンティークの説明
敷地内のところどころにあるベル
病気で声が出せなくなったバワが自分の居場所を知らせるために設置されたものだそう
ルヌガンガのアート&アンティークの説明
今回案内してくれたホテルスタッフ。
真っ白い装いがこの神聖な場所にすごくはまってた。

お得な予約方法

ルヌガンガに少しでもお得に行けたらるんるんだよな。

私もそうだ。

基本的にはホテル公式と複数の大手ホテル予約サイトを比較して検討すれば間違いない。

大体は大手ホテル予約サイトの方がお得になるが、公式は独自のプログラムを提供している場合もあるので念のためチェックしておこう。

ルヌガンガの場合、公式HPから予約できる。運営するteardrop hotelsでは早割なども実施していることもあるようだ。以下の大手ホテル予約サイトと比較しながら予約するのが良いだろう。

agodaでルヌガンガを見る

expediaでルヌガンガを見る

終わりに&次回予告

ルヌガンガ、いかがだっただろうか?

私の中でこの場所は別格だ。

この気持ちはなんだろう・・・恋?

宿泊はしていないが、ホテルのみなさま、迎えてくださってありがとうございました。

この記録があなたの旅の参考になれば嬉しい。


さて、次回だ。

これまで、6つのジェフリー・バワのホテルの滞在レビューをお届けしてきた。

次回はこの6つも含め、バワの全ホテルと題して、泊まれるバワホテルをすべて紹介しようと思う。

配信は2025年1月4日予定だ。

できれば、お気に入り登録して楽しみに待っていただけると執筆も頑張れる。

それでは、また次回お会いしましょう。


〇評価基準についてはこちらをご参照ください。


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