
オーナーのこだわりがつまった1粒のダイヤモンドのような輝きを放つオーベルジュだ
長野は蓼科にあるホテル「ホテル ドゥ ラルパージュ」の滞在レビューをお届けする。
2024年3月に「ホテルハイジ」の跡地に誕生したオーベルジュだ。
元は旧宮家別邸跡地であり、周囲からは隔絶された最高のロケーションに、幼いころからフランスで過ごしてきたというオーナーの美意識がこれでもかと詰まった至高の宿。
それでは、行ってきます。
シングルマンシュラン(5つ星評価):🌟🌟🌟🌟🌟
シングルマンシュラン定義
🌟🌟🌟🌟🌟: その国/地域に行く目的になるホテル(ポジティブ評価)
🌟🌟🌟🌟 : その国/地域を訪れた際は泊まりたいホテル(ポジティブ評価)
🌟🌟🌟 : その国/地域を訪れた際は候補の1つとして検討したいホテル(ポジティブ評価)
🌟🌟 : その国/地域を訪れた際に他に候補がなければ選んでもよいホテル(中立評価)
🌟 : その国/地域を訪れても選ばないホテル(ネガティブ評価)
総評
再訪の可能性
また必ず行く。心からリラックスすることができ、特別な滞在となった。
今回訪れた冬も素晴らしかったが、次回は夏に訪れたい。
きっと、冬とは全く異なる感動があるだろう。なにせ、L‘ALPAGE(ラルパージュ)は「夏の高原の牧草地」を意味するのだからな。
こんな方にオススメしたい
👉クラシックなフレンチスタイルが好きな方
👉スモールラグジュアリーホテルが好きな方
👉おこもり旅が好きな方
滞在Tips
ディナーはオーセンティックなフレンチコースが提供される。普通フレンチのフルコースは二日連続で食べるのはなかなかきついが、ここは「毎日食べられるご馳走」をコンセプトに連泊しても重くないように工夫されている。
ぜひ食事つきの連泊で堪能したい。
ホテル基本情報
- 公式HP
- ホテル名: ホテル ドゥ ラルパージュ / HÔTEL de L’ALPAGE
- 参考宿泊料金: (ローシーズン)100,000円~、(ハイシーズン)120,000円~ ※なお、冬季は休館になるので注意(2025年は2/1~3/6が休館)
- 所在地: 長野県茅野市北山4035-1820
シングルマンステイ情報
- 滞在時期: Winter, 2025
- 滞在部屋タイプ: エグゼクティブルーム
- 予約方法: 一休
評価詳細(各5点満点)
コストパフォーマンス:3.5点
(私にとっては)決して手軽な金額ではないのだが、もはや儲けを考えていないのか?と思えるほどこだわりに対して価格設定が低すぎる気がする。
まだオープンして日が浅いが、必ず人気宿になるので、ぜひ今の価格で行けるうちに行っておきたい。
アクセス:2.5点
東京から車で2時間半程度。
電車で行く場合でも最寄りの茅野駅よりタクシーで30分程度かかる。周囲に何もない絶好のロケーションだからこそアクセスは少し頑張りどころ。
ソロフレンドリー:4点
全部で12室のみの大人のための上質な宿だ。
シガ―ルームや食前酒を楽しむバーもあり、ホテルに籠って静かに過ごすにはうってつけだ。ここに一人で来られる方は男性であれ女性であれ間違いなくカッコイイ。
そういうカッコイイ大人に私もなりたい。
もちろんひとりでなくとも記念日等の特別な日にも絶対喜んでもらえるはずだ。
キュイジーヌ:4点
「毎日食べられるご馳走」をコンセプトにしており、オーセンティックなフレンチコースながら食べ疲れがない。ワインもフランスから直輸入したものばかりというこだわりなので、ぜひワインと合わせたい。
またレストランの内装やカトラリー類もぬかりがなく、食事を一層引き立てる。
詳細はギャラリーを参照されたい。
クリーンネス&ファシリティー:5点
館内は清潔で美しく整えられており気持ちが良い。
驚くべきは、あたたかさ。冬の蓼科だから寒いと思っていた(もちろん外は氷点下になる)が、館内はどこも半袖で過ごせるほどあたたかくびっくりした。
聞くと、壁を厚くしてふんだんに耐寒性の壁材を使用し、また床暖房を館内全体に入れているそうだ。
部屋の空調は調整できる一方、床暖房は館内一括なので自分では調整はできないのだが、暑がりの私は空調を切っても暖かすぎるほどで真冬の蓼科で少し窓を開けて寝た。それほど寒さ対策がされているので、寒がりな方でも全く問題ないだろう。
ホスピタリティ:4.5点
開業してほれほど時間が経っているわけではないが、相手の立場に立って行動できるプロフェッショナルな方々ばかりだった。
連泊中、ゲストが他にいないという日があった。つまり貸切りということだ(こんなに素晴らしいホテルなのにホテル経営は難しいよな)。そんなホテルにとっては嬉しくない日でも一層丁寧にご対応いただいたように思う。
センス&ユニークネス:5点
フランス式、ではなくフランスそのものを提供することにこだわっている。そのこだわりはインテリアはもちろん、アメニティの1つ1つにまで貫かれており、常人の私からすれば狂気の域だ。
しかしその狂気がこのオーベルジュを唯一無二の存在にしている。
お金をかければできるというものではなく、オーナーの深い教養と美意識が為せる技だろう。いや、間違いなくお金はかかっているのだが、いやらしさがなく自然だ。
正直好みは分かれるとは思う(特に男性は)。私自身もどちらかというとモダンなインテリアが好きだ。しかし、ラルパージュに来てからクラシカルなフレンチスタイルも素敵だと思い始めた。一歩間違えれば事故になりそうな配色な組み合わせもさらっと取り入れてしまう感性は嫉妬してしまうほどだ。
ぜひ普段こういったスタイルの宿を敬遠している方にこそ訪れて欲しい。新たな気付きがあるはずだ。
ホテル ドゥ ラルパージュ、ここは一歩足を踏み入れれば、そこはパリの邸宅なのだ。
ギャラリー
エントランス・ロビー

青空に映えて美しい。

8mあるガラス屋根から射し込む光があたたかな雰囲気を作り出す。

オルセー美術館をオマージュしているそう。


シャンデリアは19世紀のものだそう。








部屋
今回宿泊したのはエグゼクティブルーム。
一番スタンダードな部屋だが、61㎡と十分な広さ。天井も高く窓も大きいのでさらに広く感じる。

マネしたくなるセンスに溢れているな。
なお、この素晴らしいソファはDUVIVIERのもの。


右手にあるのは藤の木だそう。咲いている頃にきたいな。

導線もよく空間の使い方に感心してしまう。
マットレスはDUXIANAのもの。


もちろんここも床暖房完備。

窓を開け放てば蓼科の清らかな風が吹き込む。


アメニティもフランスブランドで統一されている。ハンドソープ、ハンドローションはDiptyque、シャンプー類はSOTHYS、バスローブはGarnier-Thiebautだ。あ、スピーカーはデンマークのBang & Olufsen、ドライヤーは日本のRefaだった笑









食事
食事は1階にあるレストラン「ル・ジャルダン」でいただく。

夕食


1日目のディナーだ。
堅苦しい雰囲気ではなく、朗らかで茶目っ気のあるソムリエの方とお話しながらリラックスした雰囲気の中食事が進む(後から知ったのだが、ソムリエの方がラルパージュの総支配人のようだ)。
オーセンティックなフレンチは普段そんなに食べる機会がないので、少し心配だったのだか、美味しかった。分量もちょうどよい。ワインのプレゼンテーションも素晴らしい。












2日目のディナーだ。
ホテルや旅館に連泊した際の料理って大事だよな。個人的には1日目より2日目以降の方が美味しいと、好印象だが、ラルパージュはまさにそのタイプ。特にサフォークラム(別料金)が最高に美味かった。









バー
食事が終わるとそのまま併設されたバー「ル・レーヴ」に移動して食後酒を楽しむことができる。フランスではアペリティフ(食前酒)の文化があるので、お酒が好きな方は食事前に訪れることもできる。バーが早い時間から開いているのって貴重だよな。
ル・レーヴはインテリアも素晴らしい。ラルパージュ全体としては軽やかな印象なのだが、ここだけは重厚感たっぷりでめちゃくちゃにかっこいい。
葉巻を吸う方はシガ―ルームも併設されている。まさに大人のための空間。





朝食
朝食も夕食と同じ会場だが、たっぷりの朝日が射し込むので、雰囲気ががらりと変わる。本当に居心地の良い空間だ。
朝食は、ガレットかおかゆを選べ、ガレットは要事前予約だ。もし前日食べ過ぎたとしてもするすると頂ける。こういった心遣いも嬉しい。その他、サラダやフルーツはブッフェ形式となっている。品数は多くないものの、みずみずしく自家製ドレッシングも含めとても美味しい。







その他
螺旋階段
ラルパージュのハイライトの1つと言えるのがこの螺旋階段。1階から3階までをつないでおり、もちろん館内にはエレベーターもあるが、この螺旋階段が好きで、エレベーターは使わなかった笑
朝の時間帯は陽の光がステンドグラスを通り螺旋階段を美しく彩る。




庭園

この大きさで12室しかないのはやはり贅沢。

その他
最後になったが、館内には多くの絵画が飾られているので、鑑賞してみよう。
多くがフランスの古いものだが、1点だけ日本画家のものがある。

お得な予約方法
ホテル ドゥ ラルパージュに少しでもお得に行けたらるんるんだよな。
私もそうだ。
国内のラグジュアリーホテルや高級旅館に関していえば、正直一休を使う以外選択肢はないと思う。
理由はシンプルに一休が一番お得だからだ。ぜひ以下のリンクから検討してほしい。
終わりに&次回予告
ホテル ドゥ ラルパージュ、いかがだっただろうか?
開業してまだ日が浅いが、すでに唯一無二の世界観を持っているホテルだし、これからどう進化していくのかがとても楽しみだ。
また近いうちに訪れたいと思う。
ホテルのみなさま、迎えてくださってありがとうございました。
この記録があなたの旅の参考になれば嬉しい。

さて、次回は再び海外に戻ってタイのモクシーバンコクだ。
Marriott系列でホテルでの滞在にゆっくり時間を使えない場合などに使用することが多いモクシーブランド。
比較的開業したばかりのバンコクのモクシーは果たして?!
配信は2025年3月8日予定だ。
できれば、お気に入り登録して楽しみに待っていただけると執筆も頑張れる。
それでは、また次回お会いしましょう。
〇評価基準についてはこちらをご参照ください。
コメント