旅のスポット#20|ブルス・ドゥ・コメルス|循環する円環の中で

ごきげんよろしゅう。ホテル偏愛家のシングルマンだ。自身の審美眼に従って世界の美しいホテルを巡り、その旅の破片を記している。

今回は、フランス・パリにある美術館「ブルス・ドゥ・コメルス」をお届けする。改修を手掛けたのは世界的な建築家・安藤忠雄。ブルス・ドゥ・コメルスは、彼の手掛けた建築でも重要なものの一つだろう。日本人として一度は見ておきたかった建築だ。

それでは、行ってきます。

目次

旅のフラグメント

中心に立つと巨大なコンクリートの円筒。

ガラスの天井から差す光。

そこに陶器が重なり合う音が響き、まるで祈りの空間のよう。

建物自体の円

ガラスドームの円

コンクリートの円

インスタレーションの円

円が多層的に繰り返し用いられていることに気付く。

足元には18世紀、頭上には19世紀の装飾、そして目の前には21世紀のコンクリート。

ここでは、過去、現在、未来という直線的時間ではなく、円環的時間が支配している。

円のイメージは、至る所で反復される。

ぐるぐると、私の頭も体もこの円環の中で循環する。

現代アート好きには、その展示もたまらない。

隅々まで見ていたらあっという間に一日が終わってしまった。

Season – Autumn, 2025

記憶の一筆

この建物の起源は18世紀の穀物市場。その後、商品取引所へと用途を変えながら、パリ経済の中心として機能してきた重要な場所だ。そこの改修を日本人が任されるのはなんとも誇らしいし、安藤忠雄以外にはあり得なかったと思わせるほど、素晴らしい建築だと思う。

ところで、ブルス・ドゥ・コメルスを運営するのは、実業家のフランソワ・ピノーによるピノー・コレクションで、このコレクションが所蔵する作品が展示されている。そしてフランソワ・ピノーはLVMHグループの次に大きいファッションコングロマリットであるケリンググループの創業者だ。そんな理由もあってか、ケリンググループの傘下にあるサンローランは、最近このブルス・ドゥ・コメルスでショーを行うことが多い。mens 26ssはまさに私が訪問したときのインスタレーションを使って行われている。このショーが好きすぎてもう何回みたことか。サンローランの世界観ともとてもよく合っているよな。アート、建築だけでなく、ファッション好きにもぜひ訪れてほしい。


旅のスポット基本情報

項目    詳細
名称 ブルス・ドゥ・コメルス(Bourse de Commerce)
営業時間 水曜~月曜:11~19時(火曜定休日、金曜日は21時までオープン)
入場料 15ユーロ
所在地 2 Rue de Viarmes, 75001 Paris, フランス
アクセス パリメトロ1号線ルーヴル=リヴォリ駅から徒歩5分程度

終わりに

ブルス・ドゥ・コメルス、いかがだっただろうか?とても美しい空間と見応えのある展示なので、建築やアートが好きな方はぜひ訪れてみてほしい。

この記録があなたの旅の参考になれば嬉しい。


新しい旅の破片を、そっとお届けします。

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