【2025年10月改定】Marriott Bonvoy アメックスの価値をホテルマニアの視点で考察してみた

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旅の便利帳
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旅のしおりには、ホテルの名前が先に記される。
街よりも、景色よりも、まず滞在する場所を決める。
そこから旅が輪郭を持ちはじめる。
ホテルに入った瞬間の香りや、シーツの手触り、あたたかなもてなし。
そんな断片が、旅の記憶を形づくってきた。

Marriott Bonvoy アメックスカードは、その旅を支えてくれる力強い味方だった。
だが、2025年10月に大きな改定がやってくる。
年会費は跳ね上がり、特典を得る条件はより厳しくなる。

このカードを手放すかどうか悩んでいる方も多いはずだ。
そんな方に向けて、今回の改定についてホテルラバーである筆者の考えを述べておきたい。
なお、特記なき場合は、プレミアムカードを前提にしている。

改定のポイント

まず、改めて今回の改定内容を振り返ってみよう。

Marriott Bonvoy アメックス・プレミアム 新旧比較表

項目改定前改定後(2025年10月28日〜※既存会員)
年会費(本会員)49,500円(税込)82,500円(税込)
家族カード年会費1枚目無料/2枚目以降 24,750円(税込)1枚目無料/2枚目以降 41,250円(税込)
自動付帯ステータスゴールドエリートゴールドエリート(変更なし)
プラチナエリート獲得条件年間400万円決済で翌月付与年間500万円決済で翌月付与(2025年内は経過措置あり)
無料宿泊特典(FN)条件年150万円決済+継続で付与400万円決済+継続で付与
無料宿泊 特典上限最大50,000pt(+自分のptを15,000まで合算可→最大65,000pt)最大75,000pt(+自分のptを15,000まで合算可→最大90,000pt
新ダイニング特典ポケットコンシェルジュ利用20%CB(半年ごと上限5,000円、年最大1万円)
改定の適用タイミング新規申込(8/21以降)は入会日から/既存は10/28から

Marriott Bonvoy アメックス(通常)新旧比較表

項目改定前改定後(2025年10月28日〜※既存会員)
年会費(本会員)23,100円(税込)34,100円(税込)
家族カード年会費1枚目無料/2枚目以降 11,550円(税込)1枚目無料/2枚目以降 17,050円(税込)
自動付帯ステータスシルバーエリート(年100万円決済でゴールド)ゴールドエリート(入会時に自動付与)
無料宿泊特典(FN)条件年150万円決済+継続で付与250万円決済+継続で付与
無料宿泊 特典上限最大35,000pt(+自分のptを15,000まで合算可→最大50,000pt)最大50,000pt(+自分のptを15,000まで合算可→最大65,000pt)
改定の適用タイミング新規申込(8/21以降)は入会日から/既存は10/28から

※改定後の条件や特典は2025年8月時点の公式情報に基づき作成。
※「経過措置」=既存会員で2025年プログラム期間中は一部旧条件が適用される場合あり(アプリの「ポイント履歴」→「無料宿泊特典獲得プログラム」で終了日を確認)。

特典がやや強化されたものの、それ以上にその特典を獲得するための決済条件が厳しくなり、さらに年会費の大幅な引き上げが実施されている。

ここから読み取れるAmex側の意図はライトユーザーを切ることだろう。言葉を選ばずに言うと抜け道を使って恩恵だけを受けようとするユーザーだ。ネット上には、そういった抜け道を指南するような情報が溢れており、おそらくそういったユーザーがマリオットの悩みの種だっただろうことが窺える。

そういった望まぬ顧客を減らすことで本来大切にすべきロイヤルカスタマーへ注力する。企業としては至極当然の行動であり、個人的には今回の改定を「改悪」などと責める気にはなれない。

ホテル好きの視点で見る「改定後の価値」

このカードを持ち続けるべきかは、どれだけマリオットのホテルを使うかに尽きる。改定後も年会費を超える価値を得られる方はかなり絞られるだろう。そこで、継続メリットがあるかどうかを整理してみる。

継続メリット比較表

継続メリットが大きい方メリットが薄い方
年間でマリオット系ホテル(特にカテゴリー上位のホテル)に複数泊する人年数回しかマリオット系ホテルを使わない人
年間500万円以上のカード決済があり、プラチナエリートを狙える人(プレミアム)年間決済額が低く、プラチナや無料宿泊特典の条件に届かない人
無料宿泊特典(75,000pt〜90,000pt相当)を高額ホテルで確実に使える人無料宿泊特典を使う予定がなく、ポイントを消化しにくい人
高級レストラン利用が年2〜3回以上あり、ポケットコンシェルジュ20%CB(年最大1万円)を活用できる人(プレミアム)ダイニング特典や提携サービスをほとんど使わない人

やはり一番は年間の決済額だろうと思う。最低でも400万円、望ましいのは500万円の決済があれば、改定前よりもより強力なカードになるだろう。

筆者の選択

私はマリオット系列のホテルだけが好きなわけではない。ホテルが好きなのだ。
だから、ホテルを選ぶとき、マリオット系列以外のホテルも選ぶ(体感としては、マリオット系列のホテルは全体の10~20%程度)。

ホテルを選ぶ基準は、もちろんまずは予算だ。
予算に応じて、メインとなるホテルとリーズナブルで泊まれるホテルでメリハリをつけることが多い。リーズナブルなホテルを選ぶときは、貯まったポイントでマリオット系列の下位カテゴリー(モクシーなど)を取ったりする。
メインとなるホテルは、旅の行き先ごとに、土地の空気を映すホテルを選ぶ。マリオット系列だとラグジュアリーコレクションは、その国や土地のユニークさを宿した場所が多く、よく選ぶ。まだ記事にはしていないが、先週はリッツカールトン京都へ行ったし、来週はリッツカールトン日光にうかがう。これらももちろんメインとなるホテルだ。

こんな風に、全てをマリオット系列縛りにはしないが、世界最大のホテルグループだけあって、多様な選択ができるので、便利に旅に組み込むことができる。
それに加えて、無料朝食、レイトチェックアウト、そしてアップグレード・・・ステータスによる特典はやはり魅力的だ。特に重宝しているのはレイトチェックアウトで、私は、泊まりたいホテルがたくさんあるので、同じ都市に何泊かする場合でもホテルを変えることが多い。その時、16時までのレイトチェックアウトは非常に好都合で、ホテルの移動が非常にスムーズなのだ。

今回の改定でプラチナエリート維持のハードルは上がった。それでも、これまでの経験からもその価値はあると感じている。だから、私はまず1年、このカードを継続してみようと思う。改定後の条件の中で、どれだけこのカードを生かせるか試してみたい。改定後の感想は改めて記事にしようと思う。

終わりに&次回予告

いかがだっただろうか?

改定後のMarriott Bonvoy アメックスは、ロイヤルカスタマーを残す戦略だということが見て取れる。
会員数は減ることが想定される一方、アップグレードのしやすくなるなど、条件を満たす者にとっては、これまで以上に旅を豊かにするパスポートになり得るだろう。

この記録があなたの旅の参考になれば嬉しい。


次回予告の写真

さて、次回は東京の「ザ・リッツ・カールトン京都」だ。

せっかくなので、マリオット系列のホテルをお届けしたいと思う。

配信は2025年8月30日予定だ。

できれば、お気に入り登録して楽しみに待っていただけると執筆も頑張れる。

それでは、また次回お会いしましょう。

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